ムーアの法則って知っていますよね?
コンピュータのCPUの性能がどれぐらいで進化してるのかってことを言い当てた法則で、18か月で倍の性能になるって法則です。
この法則が発表されてから、コンピュータの性能の進化は、このルールからほぼずれることなく、性能が格段にアップしています。
基本的には、CPUの回路を作るのに、めっちゃ細い配線にすることで、トランジスタとかを、ちっちゃく詰め込んで、距離を短くして、しかも、数を多くして、でもって、速くなるって方向できました。
ただ、これをやっていくと、ちっちゃいところで、ぐるぐると電気が流れるので、発熱の問題が出てきて、非常に高熱になります。
すると、熱に弱い半導体が正しく動作しなくなるので、いずれムーアの法則はダメになるよとか、配線を細くするっても、加工技術の限界があるから、無理だよねとか言われてきました。
が、そのたびに、様々な技術革新が起きて、乗り越えてきています。
これから先も、まだまだ乗り越えていける技術が登場してきていて、しばらくはムーアの法則から外れそうにありません。
で、18か月で倍になるってことで、プロットしてみると、10年後には、今のパソコンの性能が60倍を超えるようになるってことになります。
単純比較はできないですが、10年後には、パソコン1台で、今のパソコンの60台分の仕事ができるってことになります(!)。
そんなにあっても、もてあますよ・・・ってことになりそうですが、いあいあ、今でも、あなた、持て余してるでしょ?(笑)
そういう中では、何が起きるのかって考えると、まず、仮想化技術がますます進んで、1台のパソコンを複数の人が同時に使うってなことになります。
例えば、1台のパソコンの中に、性能が低い(といっても、今のパソコンの10倍とか20倍ね)仮想のパソコンをシミュレーションして、あたかも5台あるかのように見せることができるようになります。
ネット経由で、モニタとキーボードやマウスだけを5台分接続して、でもって、5人で使うのですね。
パソコンの性能が、倍々で速くなっていくにも関わらず、人間の入出力の速度はぜんぜん変わらないので、このようなことが可能になってきます。
さらに、そんなことをしても、まだまだ余力があるってなると、今流行のクラウドを利用して、仮想パソコンを利用するってことになってきます。
5台分をシミュレーションできるパソコンを1台購入するよりも、クラウドで仮想パソコン3台あればいいやって中小企業や個人もたくさん出てくるので、パソコンなんて購入する意味がなくなってくるのです。
しかも、倍々でコンピュータが進化していくことを考えると、会社資産として所有して減価償却することがバカらしくなってきます。
5年で減価償却とか言っても、5年もすると8〜10倍の性能のパソコンが出てきている状態なので、実際の価値を考えると、ものすごく目減りするのですよね。
さらに、この成長率のプロットをもっと先まで伸ばすと・・・・
30年先の2043年まで見てみると、今のパソコンの100万倍以上の性能になっています。
100万台のパソコンと同じ性能って、もう想像ができないですし、2045年になると、さらにその倍の200万台と同じ性能になっています。
こうなってくると、レンタルでも追いつかず、レンタルの契約して、パソコンが届いた日には、すでにその性能をはるかに上回る性能のパソコンが出ているってことになります。
こうなってくると、コンピュータは買うものでも、レンタルするものでもなく、クラウドサービスとして使うという、電気やガスや水道と同じような扱いになるのです。
蓄えるデータ量なんて、まったく心配ないというか、どんどん容量は増えていくので、保存するよりも増える方が多い状態になるでしょう。(ほんとか?w)
今の子供たちが大人になって、社会に出るころには、コンピュータという言葉は、ハードを意味するのではなく、インターネットと同じように、サービスを意味する言葉に代わっていることだと思います。
決して大げさではなく、ここ数年で、クラウドが驚くほど広がり、ネットに接続する端末だけを持っているということになるでしょうね。
それでも、パソコンを買いますか?w
P.S.
書いていて、なんだか、パソコンが生鮮食品のように、賞味期限の短いモノになっていくんだなぁ・・・なんて思ってしまいました(^^;
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評価:
松田 卓也
廣済堂出版
¥ 840
(2012-12-22)
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ネットワーク上の端末に依存させるにはデメリットが如何しても発生しそうなので。
ただ、1台の端末で、直接の操作は何人がアクセスして利用できるようになったとしても、PCのスペックは、利用できる程度の代物にはなったしても、キーボードやマウス、ディスプレイなどのデバイスが、どういう風な変化を遂げるのかが引っかかります。
データの価値も、電子書籍などで、webサービスないでは利用できても他のサービスでは利用できないものなどは価値が限定されたりするので、どちらにしても、家庭レベルで保存できるハードがなくなる事は、近いうちには起こりにくい気がします・・・
むしろ最近になってクラウドとかネットワークサービスのデータ(個人情報や機密)の危険性が明らかになってきた感じがしますし